【まちづくりから代表産品のPR 】

 遠藤地区を紹介する総合マップを英訳する際、一番の見所として住民から強調されたのは果樹園でした。藤沢市内でフルーツ生産が盛んな遠藤地区というイメージを作りたい。そこで2020年の第三回慶育祭オンラインは、そのお手伝いをすることで地域のまちづくりとの協働を深めることとしました。大学生が取材をして、果樹園の園主から、くだもの作りへの思いを語ってもらう動画を制作し、慶育祭のYoutube Channel に掲載しています。

【フードロス対策から新たな地場産品作りへ】

 2021年第二回ONSENガストロノミーツーリズム in 藤沢は、遠藤・御所見地区の都市近郊農業地帯の自然と風景を楽しむプログラムを準備しました。しかしこの年は夏の長雨で生食で風味や香りを楽しむA級品のフルーツが全滅し、遠藤の代表産品を生食で提供できなくなりました。この事態に、同じく出展者の農産品乾燥事業者に相談してB級品ぶどうをドライに仕立てて、フードロス対策から新たな地場産品作りに取り組みました。

【市全体で取り組む六次産品づくり】

 イベントに合わせた試作品を何度も見直して、フルーツ生産者の方々と話しながら、2022年は干しぶどうを中心にいくつかのフルーツを使った産品づくりを考えました。
 春から夏にかけての天候は、藤沢のフルーツ生産に良い方で、多くのA級品が出来上がりました。むしろ、例年より暑くていくつかの品種の収穫時期がどんどん早まって商品が途切れることが無かったり、今までに無いほどフルーツ生産者の直売所がめいいっぱいのお客さんで埋もれていました。

 直売や贈答で売り切れるA 級品には、生食ならではの味があり、そのまま食べることで感じられます。このような風味豊かな品物を使えばおいしい加工品ができますが、フードロス対策は不要で、むしろ生の味わいを強調する使い方や、生産量を増やす支援等、別の取組が必要と思われます。

 そこで藤沢産フルーツのおいしさを色んなかたちにして、より多くの人にそのおいしさを伝えることに共感したメンバーで、“Fujisawa Grape-vine Oceans” (外部リンクに飛びます)というプロジェクトを立ち上げました。
 事務局として最初の目標は、藤沢市民40万人に「藤沢って、一年中フルーツが食べられて、いろんな食事やスイーツ、お土産にも使われてるよね」というイメージを持ってもらうことを掲げました。

 取り組みに賛同いただいたオーガニックグリル鵠沼海岸さんでは、9月22日に発足記念会として、季節のフルーツをふんだんに使ったディナーコースを披露し、フルーツパーク長後の井上さんから提供フルーツの解説を聞きながら、15名の方々と藤沢産フルーツを楽しみました。最後には藤沢産フルーツのコンポートやジャムのお土産付きでした。

 またタントタントさんのご協力で食事メニューを開発いただき、元気バザール、白旗神社Food Park vol.5、第五回慶育祭に出展して披露しました。このイベントからつながったcafe and fruits BUNBUN さんではフルーツサンドとパフェを作っていただき、CIP CIP さんでは冬のシュトーレンの支度をいただいてます。

 2022年はまだまだ試作段階。いろんな種類のフルーツと、各種にあるたくさんの品種を試食しながら、作る人から食べる人まで、藤沢市全体でフルーツを使った六次産品が藤沢に根付いていく、そんな文化を生み出すプラットフォーム構築に、取り組んでいきたいと思っています。

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